社会保険労務士川口正倫のブログ

都内の社会保険労務士事務所に勤務する社会保険労務士のブログ



2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

出産当日の取扱い(昭25.3.31基収4057号)

【出産当日の取扱い】(昭25.3.31基収4057号) 問 出産当日は産前6週間に含まれると解してよいか。答 見解のとおり。

妊娠中絶と産前産後休業(昭26.4.2婦発113号)

【妊娠中絶と産前産後休業】(昭26.4.2婦発113号) 問 女性労働者が妊娠中絶をした場合労働基準法による休業を請求できるか。できる場合には何日が必要であり適当であるか。答 1.労働基準法65条の「出産」の範囲は、昭和23年12月23日基発1885…

産前産後休業の出産の範囲(昭和23.12.23基発1885号)

産前産後休業の出産の範囲(昭和23.12.23基発1885号) 問 労働基準法第65条にいう「出産」の範囲とは。 正常分娩以外のいわゆる早産、流産、死産等の場合につき、どのように取り扱うべきか。答 労働基準法65条の「出産」の範囲については、下記により取り…

【賃金】更正会社三井埠頭事件(東京高判平成12.12.27労判809号82頁)

更正会社三井埠頭事件(東京高判平成12.12.27労判809号82頁)参照法条 : 労働基準法2章、労働基準法3章 体系項目 : 賃金(民事) / 賃金請求権と考課査定・昇給昇格・降格・賃金の減額 裁判年月日 : 2000年6月9日 裁判所名 : 横浜地川崎支 裁判形式 :…

【賃金】日新製鋼事件(最二小判平成2.11.26民集44巻8号1085頁)

日新製鋼事件(最二小判平成2.11.26民集44巻8号1085頁)参照法条 : 労働基準法2章、商法245条 裁判年月日 : 1999年1月11日 裁判所名 : 奈良地 裁判形式 : 決定 事件番号 : 平成10年 (ヨ) 114 1.事件の概要 訴外Zは、Y社に在職中、同社の住…

家族手当額を基準とする手当(昭和22.11.5基発231号)

【家族手当額を基準とする手当】(昭和22.11.5基発231号) 問 割増賃金お基礎となる賃金の取扱方について家族手当以外の手当の算定基礎に扶養家族数又は家族手当額を用い、例えば独身者に対してはいくばく、扶養家族ある者に対してはその家族数に応じ、もし…

家族手当等の意義(昭22.9.13発基17号)

【家族手当等の意義】(昭22.9.13発基17号) 家族手当、通勤手当及び労働基準法施行規則第21条に掲げる別居手当、子女教育手当は名称にかかわらず実質によって取り扱うこと。 労働基準法施行規則 第二十一条 法第三十七条第五項の規定によつて、家族手当及…

危険作業手当と割増賃金の算定基礎賃金(昭23.11.22基発1681号)

【危険作業手当と割増賃金の算定基礎賃金】(昭23.11.22基発1681号) 問 ある作業中に、やむを得ない事情により特殊な危険作業(例えば高圧電流に通ずる線を取扱う作業)に従事する場合、これに対してその日は特に危険作業手当を支給することになっているが…

特殊作業手当と割増賃金の算定基礎賃金(昭23.11.22基発1681号)

【特殊作業手当と割増賃金の算定基礎賃金】(昭23.11.22基発1681号) 問 ある作業を担当する甲が休暇をとったため又はその作業繁忙のため常時その作業に従事していない乙をしてその作業に従事させた。 協約によりかかる場合、甲のように当該作業に専ら従事す…

増産手当と割増賃金の算定基礎賃金(昭和23.7.31基収2114号)

【増産手当と割増賃金の算定基礎賃金】(昭和23.7.31基収2114号) 問 工場、事業場において一定の生産目標を突破した場合一人当りの生産を計量し得る場合は労働者個々にあるいは併せてその集団に対し、一人当りの生産を計量できない場合は集団に対し、能率刺…

【賃金】シンガー・ソーイング・メシーン事件(最二小判昭48.1.19民集27巻1号27頁)

シンガー・ソーイング・メシーン事件(最二小判昭48.1.19民集27巻1号27頁) 1.事件の概要 Xは、A大学英文科とB大学法科を出ており、昭和26年2月にY社に雇用され、昭和41年8月29日に雇用契約を合意解約して退職した。退職当時、Xは、Y社の西…

【退職金】小田急電鉄事件(東京高判平成15.12.11労判867号5頁)

小田急電鉄事件(東京高判平成15.12.11労判867号5頁)参照法条 : 民法623条、労働契約法15条、労働基準法11条 裁判年月日 : 2003年12月11日 裁判所名 : 東京高 裁判形式 : 判決 事件番号 : 平成14年(ネ)6224号 1.事件の概要 鉄道会社…

労働基準法第41条該当者の割増賃金の基礎(昭和22.12.15基発502号)

【労働基準法第41条該当者の割増賃金の基礎】(昭和22.12.15基発502号) 問 労働基準法第41条に該当する労働者の深夜業に対する割増賃金の計算の基礎はどうなるのか。答 当該職種の労働者について定められた所定労働時間を基礎とする。 (労働時間等に関…

一昼夜交替勤務者の割増賃金(昭23.7.10基発996号)

【一昼夜交替勤務者の割増賃金】(昭23.7.10基発996号) 問 地方鉄道はその性質上一昼夜交替(8時から翌日8時迄の勤務で翌日は非番となる)の勤務に就く者(年少者を除く)が多いが午後10時から午前5時迄(4時間以上の睡眠時間があるが4時間と押え労…

就業規則で特定された時間の取扱い(昭23.7.15基発1690号、平6.3.31基発181号)

【就業規則で特定された時間の取扱い】(昭23.7.15基発1690号、平6.3.31基発181号) 問 労働基準法32条の2第1項により特定された日における労働が8時間を、又は特定された週における労働が40時間を超えてもその超えた時間は超過労働時間と解する必要…

休日を含む二暦日にまたがる労働の割増賃金(昭23.11.9基収2968号、平6.3.31基発181号)

【休日を含む二暦日にまたがる労働の割増賃金】(昭23.11.9基収2968号、平6.3.31基発181号) 問 休日の起算は原則として暦日によるものとなっているが、労働時間についても起算を暦日によって計算してもよいか。 例えば、休日の午後10時より翌日午後9時ま…

割増賃金を支給すべき休日労働(昭23.4.5基発537号、昭63.3.14基発150号)

【割増賃金を支給すべき休日労働】(昭23.4.5基発537号、昭63.3.14基発150号) 問 労働基準法37条の規定により休日労働に対し割増賃金を支払わなければならないのは労働基準法第35条の休日のみと解するがどうか。答 見解のとおり、ただし、労働基準法第…

8時間を超える休日労働の割増賃金(昭22.11.21基発366号、昭33.2.13基発90号、平6.3.31基発181号、平11.3.31基発168号)

【8時間を超える休日労働の割増賃金】(昭22.11.21基発366号、昭33.2.13基発90号、平6.3.31基発181号、平11.3.31基発168号) 問 労働基準法第36条第1項の協定によって休日の所定労働時間を8時間と定め始業午前7時より終業午後4時とした場合(休憩1時…

派遣労働者の割増賃金支払義務(昭61.6.6基発333号)

【派遣労働者の割増賃金支払義務】(昭61.6.6基発333号) 派遣中の労働者について、法定時間外労働等を行わせるのは派遣先の使用者であり、派遣先の使用者が派遣中の労働者に法定時間外労働等を行わせた場合に、派遣元の使用者が割増賃金の支払義務を負うこ…

特別勤務に対する割増賃金の要否(昭28.3.20基発136号)

【特別勤務に対する割増賃金の要否】(昭28.3.20基発136号) 問 就業規則で労働時間を午前8時より午後5時まで(内休憩1時間)即ち拘束9時間実働8時間と規定し、かつ業務の都合で特別勤務させる事がある旨規定しているが、午前8時から午後5時までの勤…

終業時刻の変更と割増賃金(昭22.12.26基発573号、昭33.2.13基発90号)

終業時刻の変更と割増賃金(昭22.12.26基発573号、昭33.2.13基発90号) 問 就業中の停電又は屋外労働における降雨降雪等により作業を一時中止して自由に休憩せしめ、送電又は天候の回復をまって作業を続開し、停電又は降雨、降雪で休憩せしめた時間だけ終業…

休憩時間の来客当番の割増賃金(昭23.4.7基収1196号)

【休憩時間の来客当番の割増賃金】(昭23.4.7基収1196号) 問 昼食時間(12時~13時)中来客当番は時間外手当を請求出来るか。答 来客当番によって休憩が与えられなかった場合には、別途休憩を与えることを要するが、来客当番として労働に従事する時間が…

【退職金】三晃社事件(最二小判昭和52.8.9労経速958号25頁)

三晃社事件(最二小判昭和52.8.9労経速958号25頁)参照法条 : 労働基準法16条、労働基準法24条、労働基準法89条1項3の2号 裁判年月日 : 1977年8月9日 裁判所名 : 最高二小 裁判形式 : 判決 事件番号 : 昭和51年 (オ) 1289 1.事件の概要…

【労働条件の変更】日本システム開発研究所事件(東京高判平成20.4.9労判959号6頁)

日本システム開発研究所事件(東京高判平成20.4.9労判959号6頁)参照法条 : 労働基準法15条、労働基準法89条、労働基準法24条1項 裁判年月日 : 2008年4月9日 裁判所名 : 東京高 裁判形式 : 判決 事件番号 : 平成18(ネ)5366 1.事件の概要 Y…

片山組事件(最一小判平成10.4.9労判736号15頁)

1.事件の概要 Xは昭和45年3月Y社に雇用され、建設工事現場における現場監督業務に従事していた。平成2年夏、Xは、バセドウ病に罹患している旨の診断を受け、以後通院治療を受けながら、平成3年2月まで現場監督業務を続けた。Xは、平成3年8月か…

時間外労働が継続して翌日の所定労働時間に及んだ場合の割増賃金(昭26.2.26基収3406号、昭63.3.14基発150号、平11.3.31基発168号)

【時間外労働が継続して翌日の所定労働時間に及んだ場合の割増賃金】(昭26.2.26基収3406号、昭63.3.14基発150号、平11.3.31基発168号) 問 労働基準法第36条第1項による時間外労働が継続して翌日の所定労働時間に及んだ場合の翌日の所定労働時間における…

時間外割増賃金の返上(昭24.1.10基収68号)

【時間外割増賃金の返上】(昭24.1.10基収68号) 問 労動組合の申し合わせにより時間外割増賃金の返上を申し出た場合にかかる申し合わせは労働基準法第37条に反するから、民法第90条の規定により無効となり、使用者は割増賃金を支払う事を要すると考える…

違法な時間外・休日労働の割増賃金(昭63.3.14基発150号、平11.3.31基発168号)

【違法な時間外・休日労働の割増賃金】(昭63.3.14基発150号、平11.3.31基発168号) 労働基準法第36条第1項の協定によらない時間外労働又は休日労働は、労働基準法第32条または第35条違反であるが、労働基準法37条の規定は同32条もしくは同40条…

法定内の所定外労働時間に対する賃金(昭23.11.4基発1592号)

【法定内の所定外労働時間に対する賃金】(昭23.11.4基発1592号) 問 所定労働時間が7時間にして8時間まで労働させた場合は1時間につき法第37条の割増賃金は支払わなくてもよいが時間割賃金は当時支払わなければならないものと解するがいかがか。答 法…

割増賃金計算の基礎となる労働時間(昭22.12.15基発501号、昭63.3.14基発150号、平11.3.31基発168号)

【割増賃金計算の基礎となる労働時間】(昭22.12.15基発501号、昭63.3.14基発150号、平11.3.31基発168号) 問 労働基準法第32条の8時間原則に対したまたま7時間制を採用している事業場で労働基準法36条第1項の協定による時間延長をした場合、労働基準…