社会保険労務士川口正倫のブログ

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年次有給休暇の時季指定に関する就業規則の規定例(厚生労働省のHPより)

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続き

年次有給休暇の取得義務の就業規則への記載方法

 

厚生労働省の「年次有給休暇取得促進特設サイト」に年次有給休暇の時季指定義務についての就業規則の規定例がありました。

www.mhlw.go.jp

 

以前、一斉付与がある場合の私案をこちらに掲載いたしましたが、厚生労働省のホームページに有給休暇が法定どおりに付与される場合(個別付与の場合)の記載例がありました。

個別付与の場合は、付与日が1年以内に2回あることを考えなくてよいので、すごくシンプルに記載できます。

ただし、時季指定された後に労働者が指定日以外に有給休暇を取得した場合に、指定の効力を無効とする規定があったほうがよいと思いますので、青字部分を追記しています。(一番最後の日から指定を解除することとしています)

なお、こちらに詳細な解説を記載しています。

 

 

年次有給休暇の時季指定に関する就業規則の規定(厚生労働省年次有給休暇取得促進特設サイト」より)

(赤字部分が該当)


年次有給休暇

第〇条 採用日から6か月間継続勤務し、所定労働日の8割以上出勤した労働者に対しては、10日の年次有給休暇を与える。その後1年間継続勤務するごとに、当該1年間において所定労働日の8割以上出勤した労働者に対しては、下の表のとおり勤続期間に応じた日数の年次有給休暇を与える。

 (表省略)

 

2.前項の規定にかかわらず、週所定労働時間30時間未満であり、かつ、週所定労働日数が4日以下(週以外の期間によって所定労働日数を定める労働者については年間所定労働日数が216日以下)の労働者に対しては、下の表のとおり所定労働日数及び勤続期間に応じた日数の年次有給休暇を与える。

 (表省略)

 

3.第1項又は第2項の年次有給休暇は、労働者があらかじめ請求する時季に取得させる。ただし、労働者が請求した時季に年次有給休暇を取得させることが事業の正常な運営を妨げる場合は、他の時季に取得させることがある。

 

4.前項の規定にかかわらず、労働者代表との書面による協定により、各労働者の有する年次有給休暇日数のうち5日を超える部分について、あらかじめ時季を指定して取得させることがある。

 

5.第1項又は第2項の年次有給休暇が10日以上与えられた労働者に対しては、第3項の規定にかかわらず、付与日から1年以内に、当該労働者の有する年次有給休暇日数のうち5日について、会社が労働者の意見を聴取し、その意見を尊重した上で、あらかじめ時季を指定して取得させる。ただし、労働者が第3項又は第4項の規定による年次有給休暇を取得した場合においては、当該取得した日数分を5日から控除するものとする。

 

6.前項の時季指定の後に、労働者があらかじめ時季を指定された日(以下、「指定日」という。)以外に有給休暇を取得した場合は、当該取得日より最も後の指定日から時季の指定を解除する。