半日単位で子の看護休暇を取得することが困難と認められる業務に従事する労働者
育児介護休業法23条1項前段により、事業主は、育児休業を取得していない3歳に満たない子を養育する従業員(一定の例外を除く)については、本人の申出に基づき所定労働時間を短縮することにより、子を養育することを容易にするための措置を講じる必要があります。いわゆる、育児短時間のことで、これについては同条項後段により、労使協定を締結することで一定の従業員を除外することができます。
除外できる従業員
-
当該事業主に引き続き雇用された期間が一年に満たない労働者
-
育児のための所定労働時間の短縮措置を講じないこととすることについて合理的な理由があると認められる労働者として厚生労働省令で定めるもの
⇒1週間の所定労働日数が2日以下の労働者 -
業務の性質又は業務の実施体制に照らして、育児のための所定労働時間の短縮措置を講ずることが困難と認められる業務に従事する労働者
除外できる従業員のうち、「3.業務の性質又は業務の実施体制に照らして、育児のための所定労働時間の短縮措置を講ずることが困難と認められる業務に従事する労働者」については、次に掲げるものが該当する場合があることとされていますが、
これらに該当する方から1日単位の子の看護休暇使用の申出があった場合は拒むことはできませんので注意が必要です。
法第23条第1項第3号の規定により、労使協定を締結する場合には当該業務に従事する労働者について所定労働時間の短縮措置を講じないことができる「業務の性質又は業務の実施体制に照らして、所定労働時間の短縮措置を講ずることが困難と認められる業務」とは、例えば、次に掲げるものが該当する場合があること。なお、次に掲げる業務は例示であり、これら以外は困難と認められる業務に該当しないものではなく、また、これらであれば困難と認められる業務に該当するものではないこと。
① 業務の性質に照らして、制度の対象とすることが困難と認められる業務
(例)国際路線等に就航する航空機において従事する客室乗務員等の業務
②業務の実施体制に照らして、制度の対象とすることが困難と認められる業務
(例)労働者数が少ない事業所において、当該業務に従事しうる労働者数が著しく少ない業務
③ 業務の性質及び実施体制に照らして、制度の対象とすることが困難と認められる業務
(例)流れ作業方式による製造業務であって、短時間勤務の者を勤務体制に組み込むことが困難な業務
(例)交替制勤務による製造業務であって、短時間勤務の者を勤務体制に組み込むことが困難な業務
(例)個人ごとに担当する企業、地域等が厳密に分担されていて、他の労働者では代替が困難な営業業務
(引用元 )
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/3_0701-1s_1.pdf
育児介護休業法第23条1.事業主は、その雇用する労働者のうち、その三歳に満たない子を養育する労働者であって育児休業をしていないもの(一日の所定労働時間が短い労働者として厚生労働省令で定めるものを除く。)に関して、厚生労働省令で定めるところにより、労働者の申出に基づき所定労働時間を短縮することにより当該労働者が就業しつつ当該子を養育することを容易にするための措置(以下この条及び第二十四条第一項第三号において「育児のための所定労働時間の短縮措置」という。)を講じなければならない。ただし、当該事業主と当該労働者が雇用される事業所の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、その事業所の労働者の過半数で組織する労働組合がないときはその労働者の過半数を代表する者との書面による協定で、次に掲げる労働者のうち育児のための所定労働時間の短縮措置を講じないものとして定められた労働者に該当する労働者については、この限りでない。一 当該事業主に引き続き雇用された期間が一年に満たない労働者二 前号に掲げるもののほか、育児のための所定労働時間の短縮措置を講じないこととすることについて合理的な理由があると認められる労働者として厚生労働省令で定めるもの三 前二号に掲げるもののほか、業務の性質又は業務の実施体制に照らして、育児のための所定労働時間の短縮措置を講ずることが困難と認められる業務に従事する労働者