2019-02-24から1日間の記事一覧
三和機材事件(東京地判平成7.12.25労判689号31頁) 1.事件の概要 Y会社は、倒産し、裁判所で認可された和解条件を履行中に、会社の営業部門を分離してA会社を設立し、当該部門の従業員全員を転籍させることとした。しかし、労働組合の書記長であったX…
古河電気工業・原子燃料工業事件(最二小判昭和60.4.5民集39巻3号675頁) 1.事件の概要 Y1会社は、同社の原子燃料部門を独立させ、訴外A社の同種部門と合併した新会社Y2を設立した。Y2会社としては、当座の操業に支障を生じさせないようにするため…
朽木合同輸送事件(名古屋地判昭和56.12.25労判380号43頁、名古屋高判昭和62.4.27労判498号36頁) 1.事件の概要 Xは、A海運会社に雇用されて艀船員として勤務していたが、その後Y会社に在籍出向し、Y社の指揮監督の下で労働に従事していた。Xは、名古…
ゴールド・マリタイム事件(大阪高判平成2.7.26労判572号114頁) 1.事件の概要 XはY社の管理責任者の地位にあったが、Y社は、Xがしばしば無断早退や職場離反があり管理者としての責任を全うしないとして、懲戒解雇処分に処した。しかし、この解雇につ…
新日本製鐵(日鐵運輸)事件(最二小判平成15.4.18労判847号14頁) 1.事件の概要 Xらは、製鉄業を営むY社の従業員であって、製鉄所の鉄道輸送部門の職務に従事しており、また従業員で組織するA労働組合の組合員であった。Y社の就業規則には、「会社は…
興和事件(名古屋地判昭和55.3.26労判342号61頁) 1.事件の概要 Y社は、20数社の関連会社が形成している通称「コーワ・グループ」の中核3社の一つであり、これらの本店は同一の場所にあり、その業務は実質的に一体として行われている。また就業規則をは…
日立電子事件(東京地判昭和41.3.31労民集17巻2号368頁) 1.事件の概要 XはY社に技術者として雇用されていたとこと、福岡市にある同系列A社の九州営業所に出向させる旨の内示を受けた。そこで、Xは、同命令が不当労働行為に当たるとして、地位保全仮処…