法定労働時間の総枠を超える割増賃金(平6.5.31基発330号・平9.3.25基発195号)
問
1年単位の変形労働時間制において、変形期間を52週とした場合、法定労働時間の総枠は、40時間×52週=2,080時間となるが、この総枠を超える労働が行われたか否かは、変形期間終了まで確定しないこととなる。
① 上記の場合、変形期間を通じた法定労働時間の総枠を超える労働時間に係る割増賃金は、変形期間終了後にまとめて支払えばよいのか。
② この場合の時効の起算日は、いつの時点となるのか。
答
① 変形期間を通じた法定労働時間の総枠を超える労働時間に係る割増賃金については、一般的に変形期間終了時点で初めて確定するものであり、その部分については、変形期間終了直後の賃金支払期日に支払えば足りる。
なお、例えば、変形期間終了1か月前に労働時間が法定労働時間の総枠を超えた場合などのように変形期間の終了を待たずに法定労働時間の総枠を超えた場合についてはこの限りではないこと。
② 変形期間終了時に確定する割増賃金については、当該変形期間終了直後の賃金支払期日が時効の起算日となる。
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