社会保険労務士川口正倫のブログ

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雇用調整助成金についてよくある質問

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雇用調整助成金についてよくある質問


Q 固定残業代は、残業が発生していないので、休業手当の対象となる賃金から除外してもいいですか?

A 固定残業代は、除外することはできません。


Q 雇用保険加入者と未加入者で休業手当の支給率に違いがある場合、両方の助成金で、低い率が適用されますか、それとも、各々の助成金で判断すればよいですか。(例えば、雇用保険加入者100%・雇用保険未加入者60%とした場合等)

A 雇用保険加入者は雇用調整助成金、未加入者は緊急雇用安定助成金でそれぞれの申請となりますので、それぞれの助成率での申請となります。


Q 新規採用者が採用日から休業となっていても、休業手当を支払っていれば対象になりますか?

A 就労は開始したものの一日も勤務していない新規採用者も対象となります。また、雇用保険加入者と雇用保険非加入者では申請方法が異なるため、所定労働時間週20時間以上等の雇用保険加入要件を満たしていれば、雇用保険の加入手続もしましょう。


Q 解雇等をした場合の助成率の上乗せは判定基礎期間ごとに判定されるのでしょうか?

A 解雇等をした場合の助成率については、判定基礎期間ごとに判定するのではなく、令和2年1月24日以降の緊急対応期間について解雇等をした者の離職日以降は上乗せされないことになります。



Q 労働条件通知書や労働契約を従業員と締結していませんが、過去にバックデートして作成してもいいですか?

A 記載内容が事実であったとしても、バックデートすることは不正受給を疑われかねないのお止めください。現時点において、過去の事実を各従業員と個別に確認し、確認したことを確認日現在の確認書や疎明書等にして代用してください。


Q 対象とならない事業主について、法令違反によって事業活動の停止を命じられた場合の事業活動の縮小は助成金の支給対象とならないとありますが、36協定の未提出や上限時間超えなども含まれるのでしょうか。

A 法令違反とは送検処分された法令違反いいますので、36協定の未提出や上限時間を超えてしまった場合は、雇用調整助成金不支給となる法令違反には該当しません。


Q 従業員10人名未満であるため、就業規則を作成していませんが添付書類をどうすればいいですか?

A 賃金締日・支払日・給与体系等の事実を記載した疎明書を作成し、代用してください。


Q ハンドブックに例示されている休業協定では、賃金を所定労働日数で割って一日当たりの平均賃金を算出し、それに休業手当の支給率を乗じて一日当たりの休業手当を算定していますが、労働基準法どおりに暦日数で割って平均賃金を算出してもかまいませんか?

A 労働基準法12条で定められた休業手当の最低額を下回らなければ問題ありません。ただし、助成額の算定の差異に1年間の所定労働日数を365日とみなして計算する必要があります。(平均賃金=令和1年度の雇用保険の算定の基礎となった賃金総額/(365×月平均雇用保険被保険者数))


Q 2回目以降の計画届の届出を省略できるようになりましたが、計画期間毎に期限が到来して失効した後に再締結した労使協定についても省略できるでしょうか?

A 休業計画届の届出を省略したことにより、添付書類の労使協定の提出も省略できます。ただし、休業手当の支払い率が変更された場合は、助成金額が変更となることがありますので、支給申請の際に添付する必要があります。


Q 雇用保険被保険者については、助成額=平均賃金×休業手当の支給率×助成率となっていますが、誰が休業したとしても助成額に違いはないのですか?また、賃金が少ない人を休業させたほうが会社にとっては有利になるのですか?

A 誰が休業したとしても、一人1日休業当たりの助成額に差異はありません。また、賃金が少ない人を休業させた反面、賃金が高い人に全額の給料を支給することになるため、休業手当だけを比較して単純に有利になるとはいえません。休業手当を除いた賃金総額+休業手当総額-助成試算総額が一つの指標になるかも知れませんが、就労させる人によって売上げが変る、作業効率が異なる等の事情も考慮して判断する必要があります。


Q 雇用保険加入者と未加入者で休業手当の支給率に違いがある場合、両方の助成金で、低い率が適用されますか、それとも、各々の助成金で判断すればよいですか。(例えば、雇用保険加入者100%・雇用保険未加入者60%とした場合等)

A 雇用保険加入者は雇用調整助成金、未加入者は緊急雇用安定助成金でそれぞれの申請となりますので、それぞれの助成率での申請となります。


Q 雇用調整助成金助成額算定書の(1)前年度1年間の雇用保険の保険料の算定基礎となる賃金総額とは、前年度の概算確定保険料申告書の確定保険料の計算における「雇用保険法適用者分」の金額で、高年齢労働者分の金額を控除しなくてもよいのでしょうか?

A 免除されている高年齢労働者分を含んだ、雇用保険法適用者分となります。