社会保険労務士川口正倫のブログ

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新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例措置を追加実施について

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新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例措置を追加実施について

新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動が急激に縮小する事業所が生じ、地域経済への影響が見込まれることから、既に、新型コロナウイルス感染症に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主に対して、令和2年2月14日及び2月28日に雇用調整助成金に係る特例措置が講じられていますが、今般、新型コロナウイルス感染症に関し、さらに特例措置が追加されました。
また、北海道が緊急特例地域とされ、全国の特例措置からさらに緩和された特例を受けることができます。

新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例措置を追加実施します


〇追加の特例措置(全国)

1 雇用保険被保険者期間が6か月未満の労働者を助成対象とします
 新規学卒採用者等、雇用保険被保険者として継続して雇用されている期間が6か月未満の労働者についても助成対象とします。

2 過去に受給していた事業主に対する受給制限の廃止について
 過去に雇用調整助成金を受給したことがある事業主であっても、以下のとおりの取扱いとします。
(1) 前回の支給対象期間の満了日から1年を経過していなくても助成対象とします。
(2) 通常、支給限度日数は1年間で100日、3年間で通算150日までのところ、今回の特例の対象となった休業等については、その制限とは別枠で受給可能とします。


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〇追加の特例措置(緊急特定地域)
 以下の厚生労働大臣が指定する地域及び期間においては、前記の特例に加え、次のとおり措置を講じることとします。

厚生労働大臣が指定する地域:北海道
 厚生労働大臣が指定する期間:令和2年2月28日から令和2年4月2日

1 雇用保険の被保険者以外の方も助成対象にします。
 現行、雇用調整助成金は、雇用保険被保険者を助成対象としていますが、上記期間内における上記地域の事業者が休業等を実施した場合、1週間の所定労働時間が20時間に満たない労働者も助成対象に含めます。

2 休業を実施した場合の助成率を引き上げます
 上記期間内における上記地域の事業所が休業を実施した場合の助成率を、中小企業の場合は2/3から4/5へ、大企業の場合は1/2から2/3へ引き上げます。

3 生産指標要件を満たしたものとして扱います
 現行、販売量、売上高等の事業活動を示す生産指標の最近1か月間の月平均値が、前年同期と比べ10%以上減少している事業主であることを必要としていますが、上記期間内における上記地域の事業者が休業等を実施した場合、生産指標要件を満たしたものとして扱います。

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