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新型コロナウイルスに関する母性健康管理措置の延長について

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新型コロナウイルスに関する母性健康管理措置の延長について


厚生労働省では、
1 妊娠中の女性労働者の母性健康管理を適切に図ることができるよう、
 「新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置」を設けるとともに、
2 この措置により休業が必要とされた妊娠中の女性労働者のために有給の休暇制度を設けて取得させる事業主を
支援する助成制度(新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置による休暇取得支援助成金)を設けられています。

今後、これらの措置及び助成金について、下記のとおり期限を延長されました。

1の措置 「新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置」について、期限(令和3年1月末)を令和4年1月末まで延長。
詳細はこちら新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置について - 社会保険労務士川口正倫のブログ

2の助成金新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置による休暇取得支援助成金」について、事業主が対象となる有給の休暇制度を整備し、労働者に周知する期限(令和2年12月末)及び対象となる休暇の取得期限(令和3年1月末)を、ともに令和3年3月末まで延長(併せて、助成金の申請期限を令和3年5月末まで延長)
詳細はこちら新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置による休暇取得支援助成金について - 社会保険労務士川口正倫のブログ

また、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)では、新型コロナウイルス感染症への感染について、ストレスを感じたり、通勤や働き方でお悩みの妊婦の方を対象に、「母性健康管理措置等に係る特別相談窓口」を設け、相談に対応していますが、この相談窓口の開設期間についても、令和4年1月末まで延長されました。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11067.html

新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置の取扱いについて( Q&A) 令和2年12月28日版

Q1 母性健康管理指導事項連絡カード(以下「母健連絡カード」という。)を用いて、事業主に新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置を
講じてもらうまでの流れはどのようになりますか。

A 以下の①~④までの流れで措置が講じられることとなります。
① 妊娠中の女性労働者が母子保健法の保健指導や健康診査を受ける。
② 健康診査等を行う医師又は助産師が、女性労働者の新型コロナウイルス感染症に感染するおそれに関する心理的なストレスが母体又は胎児の健康
保持に影響があるとして措置が必要であると判断した場合、母健連絡カードに必要な指導事項を記載してもらう。
③ 妊娠中の女性労働者が母健連絡カードを事業主(人事労務担当者、管理者等)に提出して、措置を申し出る。
④ 事業主が母健連絡カードの指導事項に基づき、必要な措置を講じる(※)。
※ 事業主が講じる措置の具体的な内容については、企業内の産業医等産業保健スタッフや機会均等推進責任者(令和2年6月1日以降は男女雇用機会均等推進者)(注)の助言に基づき、女性労働者と話し合って定めることが望ましいものです。
(注)母性健康管理措置等について、関係法令の遵守のための必要な措置等の検討・実施や事業主に対する助言等の業務を行う担当者。令和2年6月1日から男女雇用機会均等法に基づき事業主に選任の努力義務が設けられました。


Q2 医師又は助産師から、母健連絡カードの記入例にあるように「感染のおそれの低い作業への転換又は出勤の制限(在宅勤務・休業)の措置を講じること」という指導があった場合、いずれかの措置をとれば事業主は母性健康管理措置を講じたことになるのですか。

A いずれかの措置をとれば母性健康管理措置を講じたことになります。
事業主が講じる措置の具体的な内容については、企業内の産業医等産業保健スタッフや機会均等推進責任者(令和2年6月1日以降は男女雇用機会均等推進者)の助言に基づき、女性労働者と話し合って定めることが望ましいものです。


Q3 新型コロナウイルス感染症に感染するおそれに関する心理的なストレスへの対応として、妊娠中の女性労働者が、記入例にあるような複数の措置ではなく、「在宅勤務」、「休業」など特定の措置のみを、医師等に母健連絡カードに記載してもらうことはできますか。

A 一般的に、医師や助産師は、妊娠中の女性労働者の職場における作業等の状況を詳細に知ることが難しいことから、新型コロナウイルス感染症に感染するおそれに関する妊娠中の女性労働者の心理的なストレスに関して、医師等が行う指導は、通常、母健連絡カードの記入例にあるような、複数の措置のいずれかの措置を求めるものとなります。
事業主が講じる措置の具体的な内容については、企業内の産業医等産業保健スタッフや機会均等推進責任者(男女雇用機会均等推進者)の助言に基づき、女性労働者と話し合って定めることが望ましいものとされています。


Q4 母健連絡カードの記入例に「感染のおそれの低い作業への転換」とありますが、事業主は具体的にはどのような作業に転換すればよいのですか。

A 例えば、顧客や利用者等と対面で接触する機会が多い作業から、こうした機会が少ない事務作業などに転換すること等が考えられます。事業主が講じる措置の具体的な内容については、企業内の産業保健スタッフや機会均等推進責任者(男女雇用機会均等推進者)の助言に基づき、女性労働者と話し合って定めていただくことが望ましいものです。


Q5 「女性労働者の『作業等』における新型コロナウイルス感染症に感染するおそれに関する心理的なストレス」とあるが、「等」には何が含まれるのですか。

A 通勤や作業の環境などが含まれます。


Q6 新型コロナウイルス感染症に感染するおそれに関する心理的なストレスへの対応として、記入例にある「感染のおそれの低い作業への転換又は出勤
の制限(在宅勤務・休業)の措置」のほかに、「通勤緩和の措置」も指導内容に含まれ得るのですか。

A 通勤緩和の措置(時差通勤(フレックスタイム制度の適用を含む。)、勤務時間の短縮、交通手段・通勤経路の変更)も含まれ得ます。
通勤緩和の措置が必要な場合には、母健連絡カードの4の「その他の指導事項」の「通勤緩和の措置」欄に○が記載されます。


Q7 医師等の指導に基づき、母性健康管理措置として休業をさせる場合の賃金の取扱いはどうなりますか。

A 新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置として休業が必要な場合、休業中の賃金をどのようにするかについては個々の事業主に任されていますが、当該措置として休業が必要とされた妊娠中の女性労働者のために有給の休暇制度を設けて取得させる事業主を支援する新たな助成金新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置による休暇取得支援助成金)が創設されましたので、この助成金も活用しつつ、妊娠中の女性労働者が休みやすい職場環境づくりに努めていただくようお願いします。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11686.html

なお、雇用調整助成金の対象事業主が妊娠中の女性労働者を休業させ休業期間中に手当を支払った場合には雇用調整助成金の対象になる場合もありますが、この場合、同一の労働者について同一の日に上記の新たな助成制度の対象となる「休暇」と雇用調整助成金の対象となる「休業」が重なることはないため、これらの助成金を重複して受給することはできません。



Q8 女性労働者から母健連絡カードの提出により指導事項の申出があったため、必要な措置を講じようとしていたところ、後日女性労働者から申出を取り下げたいと伝達があった場合には、事業主は措置を講じる必要はないのですか。

A 女性労働者の申出があった場合に措置を講じるものとされているため、申出の取り下げがあった場合には措置を講じる必要はありません。


Q9 医師等に対し、女性労働者から母健連絡カードの指導事項に記載のある措置をとってもらうことはやめるという意思表示があった場合、医師等は母健連絡カードの修正や回収を行う必要がありますか。

A 女性労働者が事業主への申出を行わない、あるいは取り下げるといった対応をすれば事業主が措置を講じることは必要なくなるため、医師等が母健連絡カードの修正や回収を行う必要はありません。


Q10 母健連絡カードを見せずに妊娠中の女性労働者が事業主に対して医師等から指導があった旨を申し出た場合、事業主が当該女性労働者の申出に応じる義務があるのですか。

A 妊娠中の女性労働者が医師等による指導事項があった旨申し出た場合には、母健連絡カードの提示がなくても、事業主は適切な措置をとることが必要ですが、女性労働者は母健連絡カードを使用しない場合でも、事業主に対して、医師等の指導事項の内容、妊娠週数、出産予定日等を書面により申し出ることが望ましいものです。指導の有無や内容が不明確な場合には、事業主は、女性労働者を介する等により担当の医師等に確認をとり、判断を求める等適切な対応が必要です。


Q11 事業主において医師等に指導の有無や指導の内容について確認をする必要がある場合には、どのように対応すればよいのですか。

A
・女性労働者を介して担当の医師等に確認をするほか
・女性労働者本人の確認を得た上で、産業医等産業保健スタッフが担当の医師等に確認をする
産業医等産業保健スタッフがいない場合には、労働者本人の同意を得た上で、人事労務担当等が担当の医師等に確認をする
といった対応が考えられます。


Q12 かかりつけの医療機関において電話やオンラインでの保健指導が実施されている場合、妊娠中の女性労働者が、新型コロナウイルス感染症に感染するおそれに関する心理的なストレスについての保健指導も電話等で受け、その指導事項を事業主に申し出ることは可能ですか。

A 母子保健法の保健指導又は健康診査を行うかかりつけの医療機関において電話やオンラインでの保健指導が実施されている場合には、それによる指導事項を事業主に申し出ることも可能です。母健連絡カードを使用しない場合の取扱いについては、Q10を参照してください。なお、母健連絡カードの郵送等に対応しているかどうかや電話やオンラインでの保健指導等の費用については、医療機関によって異なるため当該医療機関に確認してください。


Q13 妊娠中の女性労働者は、初診の場合でも、医師等に母健連絡カードを記載してもらえるのですか。

A 母健連絡カードは、母子保健法の保健指導又は健康診査に基づく指導事項を記載するものであり、適切に母性健康管理を図る観点からは、定期的に健康診査等を行うかかりつけの医師等が指導が必要と判断した場合に母健連絡カードに必要な指導事項を記載することが適当です。
ただし、妊婦の健康状態の変化などにより、かかりつけの医療機関が変更となる場合には、当該医療機関における初回の健康診査等で母健連絡カードを記載することも想定されます。


Q14 母性健康管理措置の対象者は、非正規雇用の労働者も含まれますか。

A 非正規雇用の労働者も対象となります。なお、派遣労働者については、派遣元事業主及び派遣先事業主のいずれについても母性健康管理の措置義務があります。


Q15 母性健康管理措置により休業した労働者を事業主は解雇してもよいのですか。

A 母性健康管理措置を求め、又は措置を受けたこと等を理由として解雇その他の不利益な取扱いを行うことは、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いとして男女雇用機会均等法第9条第3項により禁止されています。また、妊娠中・出産後1年以内の解雇は、同条第4項により、妊娠・出産等を理由とする解雇でないことを事業主が証明しない限り無効となります。


Q16 職場における妊娠・出産等に関するハラスメントについては事業主にハラスメントの防止措置義務が課されていますが、母性健康管理措置を受けたことへのハラスメントも含まれるのですか。

A 母性健康管理措置を求めようとし、若しくは求め、又はこれを受けたことに関するハラスメントも、妊娠・出産等に関するハラスメントとして防止措置義
務の対象となります。


Q17 事業主が母性健康管理措置を講じようとしない場合、妊娠中の女性労働者はどうしたらよいのですか。

A 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に相談してください。
事業主が母性健康管理措置を講じていない場合には、都道府県労働局による助言指導等の対象となります。また、これに関する労使紛争については、都道府県労働局における紛争解決援助や調停も利用可能です。

https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000627573.pdf