社会保険労務士川口正倫のブログ

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労災保険給付を受けて休業する労働者に対する解雇制限にかかる判決について(平27.6.9基発0609第4号)

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労災保険給付を受けて休業する労働者に対する解雇制限にかかる判決について(平27.6.9基発0609第4号)

労災保険給付を受けて休業する労働者に対する解雇制限にかかる判決について(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局長通知)


平成27年6月8日、労働基準法(昭和22年法律第49号。以下「労基法」という。)第19条第1項ただし書の適用にかかる解釈について、最高裁判所第二小法廷において別添のような判決がなされたので、下記に留意の上、監督指導業務の運営について遺憾なきを期されたい。

1 労基法第19条第1項ただし書の解釈にかかる同判決の要旨は次のとおりであること。

(1) 労基法上の使用者の災害補償義務は、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号。以下「労災保険法」という。)に基づく保険給付(以下「労災保険給付」という。)が行われている場合には、それによって実質的に行われているといえるので、災害補償を使用者自身が負担している場合と、労災保険給付が行われている場合とで、労基法第19条第1項ただし書の適用を異にすべきものとはいい難い。

(2) 労災保険給付が行われている場合は、打切補償として相当額の支払がされても傷病又は疾病が治るまでは必要な給付が行われるため、労基法第19条第1項ただし書の適用があるとしても、労働者の利益につきその保護に欠くことになるものともいい難い。

(3) したがって、労災保険法第12条の8第1項第1号の療養補償給付を受ける労働者が、療養開始後3年を経過しても疾病等が治らない場合には、労基法第75条による療養補償を受ける労働者が上記の状況にある場合と同様に、使用者は、当該労働者につき、同法第81条の規定による打切補償の支払をすることにより、解雇制限の除外事由を定める同法第19条第1項ただし書の適用を受けることができるものと解するのが相当である。

2 今後における労基法第19条第1項ただし書の適用にかかる解釈運用は、上記1の(3)によって行うものであること。

【解雇】学校法人専修大学(差戻審)事件(最判大二小平27.6.8労判1147号50頁) - 社会保険労務士川口正倫のブログ


※モデル就業規則の解雇事由にかっこ書き「会社が打ち切り補償を支払ったときを含む。」の意義はこの通達・判例にあります。
業務上の負傷又は疾病による療養の開始後3年を経過しても当該負傷又は疾病が治らない場合であって、労働者 が傷病補償年金を受けているとき又は受けることとなったとき(会社が打ち切り補償を支払ったときを含む。) 。