健康保険法施行規則等の一部を改正する省令の公布について(令元.12.13基発1 2 1 3 第1号・職発1 2 1 3 第1 1 号・保発1 2 1 3 第3号・年管発1 2 1 3 第1号)
令和2年1月1日からとなっていますが、まだ実務的な準備はできていないようです。
健康保険法施行規則等の一部を改正する省令の公布について
健康保険法施行規則等の一部を改正する省令(令和元年厚生労働省令第52号。以下「改正省令」という。)が令和元年9月27日に公布されたので通知する。改正省令の趣旨及び内容は下記のとおりであるので、御了知いただくとともに、実施に当たっては、関係各位への周知徹底を図り遺漏の無いよう取り扱われたい。
なお、改正省令の施行に伴う事務手続等の詳細な取扱いについては、別途通知する予定であることを申し添える。
記
第一 改正省令の趣旨
健康保険等の適用事務に係る事業主の事務負担の軽減及び利便性の向上のため、健康保険法(大正11年法律第70号)等に基づく手続のうち、届出契機が同一のものを一つづりとした届出様式(以下「統一様式」という。)を設け、統一様式を用いる場合はワンストップでの届出が可能となるよう届出先の経由規定を設ける等、関係省令について所要の改正を行ったもの。
第二 改正省令の内容
1.健康保険法施行規則の一部改正(改正省令第1条関係)
(1)新規適用事業所(全国健康保険協会が管掌する健康保険の適用事業所に限る。)の届出については、労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和44年法律第84号。以下「徴収法」という。)第4条の2第1項に規定する保険関係成立届(同法第7条第2号に規定する有期事業、同法第33条第3項に規定する労働保険事務組合に同条第1項に規定する労働保険事務の処理が委託されている事業及び同法第39条第1項に規定する事業に係るものを除く。3(1)①及び4(1)③において同じ。)及び雇用保険法施行規則(昭和50年労働省令第3号。以下「雇保則」という。)第141条第1項に規定する事業所の設置の届出との統一様式を新たに設け、当該統一様式により届書を提出するときは、事業所の所在地を管轄する労働基準監督署長(以下「所轄労働基準監督署長」という。)又は事業所の所在地を管轄する公共職業安定所長(以下「所轄公共職業安定所長」という。)を経由して提出することができるものとすること。
(2)全国健康保険協会が管掌する健康保険の適用事業所が、適用事業所に該当しなくなった場合の届出については、雇保則第141条第1項に規定する事業所の廃止の届出との統一様式を新たに設け、当該統一様式により届書を提出するときは、所轄公共職業安定所長を経由して提出することができるものとすること。
(3)全国健康保険協会が管掌する健康保険の被保険者の資格取得の届出については、雇保則第6条第1項に規定する被保険者となったことの届出との統一様式を新たに設け、当該統一様式により届書を提出するときは、所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長を経由して提出することができるものとすること。
(4)全国健康保険協会が管掌する健康保険の被保険者の資格喪失の届出については、雇保則第7条第1項に規定する被保険者でなくなったことの届出との統一様式を新たに設け、当該統一様式により届書を提出するときは、所轄公共職業安定所長を経由して提出することができるものとすること。
2.厚生年金保険法施行規則の一部改正(改正省令第2条関係)
(1)統一様式及びその経由規定の新設
上記1.~.と同様の改正を行うこと。
(2)船員被保険者の70歳到達時の70歳以上被用者該当届及び被保険者資格喪失届
の省略
70歳到達時に引き続き同一の事業所に使用され続ける被保険者(標準報酬月額に相当する額が第10条の4の要件に該当するに至った日の前日における標準報酬月額と同額である者に限る。)に係る70歳以上被用者該当届及び被保険者資格喪失届については、事業主からの提出を不要とする。
3.労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部改正(改正省令第3条関係)
(1)統一様式及びその経由規定の新設
①徴収法第4条の2第1項に規定する保険関係成立届については、健康保険法施行規則(大正15年内務省令第36号。以下「健保則」という。)第19条第1項及び厚生年金保険法施行規則(昭和29年厚生省令第37号。以下「厚年則」という。)第13条第1項に規定する新規適用事業所の届出並びに雇保則第141条第1項に規定する事業所の設置の届出との統一様式を新たに設け、労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則(昭和47年労働省令第8号。以下「徴収則」という。)第1条第3項第1号に規定する事業の事業主が当該統一様式により届書を提出するときは、年金事務所又は所轄公共職業安定所長を経由して行うことができるものとすること。
②雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業の事業主が①の統一様式により届書を提出するときは、年金事務所又は所轄労働基準監督署長を経由して行うことができるものとすること。
(2)統一様式に併せて提出する概算保険料申告書の経由規定の新設
徴収法第15条第1項の規定による概算保険料申告書であって、徴収則第1条第3項第1号の一般保険料に係るもの((1)①の統一様式に併せて提出するものに限る。)の提出については、年金事務所、所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長を経由して行うことができるものとすること。
4.雇用保険法施行規則の一部改正(改正省令第4条関係)
(1)統一様式及びその経由規定の新設
①雇保則第6条第1項に規定する雇用保険被保険者資格取得届については、健保則第24条第1項及び厚年則第15条第1項に規定する被保険者の資格取得の届出との統一様式を新たに設け、当該統一様式により届書を提出するときは、所轄労働基準監督署長又は年金事務所を経由して提出することができるものとすること。
②雇保則第7条第1項に規定する雇用保険被保険者資格喪失届については、健保則第29条第1項及び厚年則第22条第1項に規定する被保険者の資格喪失の届出との統一様式を新たに設け、当該統一様式により届書を提出するときは、年金事務所を経由して提出することができるものとすること。
③雇保則第141条第1項に規定する事業所の設置等の届出については、健保則第19条第1項、厚年則第13条第1項に規定する届書及び徴収法第4条の2第1項に規定する保険関係成立届並びに健保則第20条第1項及び厚年則第13条の2第1項に規定する届書との統一様式を新たに設け、当該統一様式により届書を提出する場合、次に掲げる区分に応じ、当該区分ごとに定める届書と併せて提出するときは、所轄労働基準監督署長又は年金事務所を経由して提出することができるものとすること。
イ 事業所を設置したときに提出する届 健保則第19条第1項及び厚年則第13条第1項に規定する届書又は徴収法第4条の2第1項に規定する届書
ロ 事業所を廃止したときに提出する届 健保則第20条第1項及び厚年則第13条の2第1項に規定する届書
(2)雇用保険被保険者資格取得届等の経由規定の新設
①雇保則第6条第1項に規定する雇用保険被保険者資格取得届((1)①の統一様式により提出するものを除く。)については、年金事務所を経由して提出することができるものとすること。
②雇保則第7条第1項に規定する雇用保険被保険者資格喪失届((1)②の統一様式により提出するものを除く。)については、年金事務所を経由して提出することができるものとすること。
③雇保則第13条第1項に規定する雇用保険被保険者転勤届については、年金事務所を経由して提出することができるものとすること。
④雇保則第141条第1項及び第142条第1項に規定する事業所設置等の届出((1)③の統一様式により提出するものを除く。)については、年金事務所を経由して提出することができるものとすること。
⑤雇保則第145条第2項に規定する代理人の選任又は解任に関する届出については、年金事務所を経由して提出することができるものとすること(同条第3項の規定により届け出る場合を含む。)
6.失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の施行に伴う労働省令の整備等に関する省令の一部改正(第6条関係)
(1)徴収則の一部改正に伴い、所要の規定の整備を行うもの。
(2)その他所要の規定の整備を行うもの。
第三 施行期日
改正省令は令和2年1月1日から施行すること。ただし、第二の5(2)及び6(2)については公布の日から施行すること。
以 上
(概要)
①社会保険の新規適用届・労働保険の保険関係成立届・雇用保険事業所設置届との統一様式を利用する場合は、年金事務所・労働基準監督署・ハローワークを経由して届出ができる。
(雇用保険のみの保険関係成立届についても同様)
②概算保険料申告書:年金事務所・労働基準監督署・ハローワークを経由して届出ができる。
③社会保険資格取得届・雇用保険被保険者資格取得届との統一様式を利用する場合は、年金事務所・労働基準監督署・ハローワークを経由して届出ができる。
④社会保険資格取得届・雇用保険被保険者資格取得届との統一様式を利用する場合は、年金事務所・ハローワークを経由して届出ができる。(労働基準監督署は経由できない)
⑤雇用保険資格取得届・雇用保険資格喪失届・転勤届・事業の設置届・代理人の選任(解任)届:統一様式を利用しない場合(恐らく、雇用保険のみ加入する労働者を想定か?)も、年金事務所を経由して届出ることができる。
受け付けて役所内で転送するだけであれば、例えば、社会保険と雇用保険の資格取得の統一書式をハローワークに提出しても、年金事務所に転送された段階で不備があれば返戻になるという感じになるんですかね。それなら、余計に時間がかかるような気がしますので、電子申請の方が便利ですね。
でも、①や②は事業所開設の際にまとめて送れるというのは大きなメリットです。