社会保険労務士川口正倫のブログ

横浜市の社会保険労務士事務所に勤務する社会保険労務士のブログ


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労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭61.4.17労働省告示第37号・平24.9.27厚生労働告示第508号)

労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭61.4.17労働省告示第37号・平24.9.27厚生労働告示第508号)


第1条 この基準は、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号。以下「法」という。)の施行に伴い、法の適正な運用を確保するためには労働者派遣事業(法第二条第三号に規定する労働者派遣事業をいう。以下同じ。)に該当するか否かの判断を的確に行う必要があることに鑑み、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分を明らかにすることを目的とする。

第2条   請負の形式による契約により行う業務に自己の雇用する労働者を従事させることを業として行う事業主であつても、当該事業主が当該業務の処理に関し次の各号のいずれにも該当する場合を除き、労働者派遣事業を行う事業主とする。

一 次のイ、ロ及びハのいずれにも該当することにより自己の雇用する労働者の労働力を自ら直接利用するものであること。
イ 次のいずれにも該当することにより業務の遂行に関する指示その他の管理を自ら行うものであること。

  • (1) 労働者に対する業務の遂行方法に関する指示その他の管理を自ら行うこと。
  • (2) 労働者の業務の遂行に関する評価等に係る指示その他の管理を自ら行うこと。

ロ 次のいずれにも該当することにより労働時間等に関する指示その他の管理を自ら行うものであること。

  • (1) 労働者の始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇等に関する指示その他の管理(これらの単なる把握を除く。)を自ら行うこと。
  • (2) 労働者の労働時間を延長する場合又は労働者を休日に労働させる場合における指示その他の管理(これらの場合における労働時間等の単なる把握を除く。)を自ら行うこと。

ハ 次のいずれにも該当することにより企業における秩序の維持、確保等のための指示その他の管理を自ら行うものであること。

  • (1) 労働者の服務上の規律に関する事項についての指示その他の管理を自ら行うこと。
  • (2) 労働者の配置等の決定及び変更を自ら行うこと。

二 次のイ、ロ及びハのいずれにも該当することにより請負契約により請け負つた業務を自己の業務として当該契約の相手方から独立して処理するものであること。
イ 業務の処理に要する資金につき、すべて自らの責任の下に調達し、かつ、支弁すること。
ロ 業務の処理について、民法、商法その他の法律に規定された事業主としてのすべての責任を負うこと。
ハ 次のいずれかに該当するものであつて、単に肉体的な労働力を提供するものでないこと。

  • (1) 自己の責任と負担で準備し、調達する機械、設備若しくは器材(業務上必要な簡易な工具を除く。)又は材料若しくは資材により、業務を処理すること。
  • (2) 自ら行う企画又は自己の有する専門的な技術若しくは経験に基づいて、業務を処理すること。

第3条   前条各号のいずれにも該当する事業主であつても、それが法の規定に違反することを免れるため故意に偽装されたものであつて、その事業の真の目的が法第2条第一号に規定する労働者派遣を業として行うことにあるときは、労働者派遣事業を行う事業主であることを免れることができない。


(解説)
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請負とは、上図のように、請負業者が注文主に対して一定業務の処理を請け負い、この請負業務を遂行するために自己の雇用する労働者を自己の指揮命令下に労働させることをいいます。請負業務を遂行する場所が、注文主の事業場である場合は、請負業者が注文主に労働者を供給・派遣する側面がありますが、あくまで請負業務の処理のために供給・派遣するので、労働者に対する指揮命令は請負業者が行い、注文主は行いません。
請負は、職業安定法施行規則第4上に定められた次の4要件をすべて満たせば、職業安定法が禁止している労働者供給とはみなされません。

① 作業の完成について事業主としての財政上及び法律上の全ての責任を負うものであること。
② 作業に従事する労働者を、指揮監督するものであること。
③ 作業に従事する労働者に対し、使用者として法律に規定された全ての義務を負うものであること。
④ 自ら提供する機械、設備、器材(業務上必要なる簡易な工具を除く。)若しくはその作業に必要な材料、資材を使用し又は企画若しくは専門的な技術若しくは専門的な経験を必要とする作業を行うものであつて、単に肉体的な労働力を提供するものでないこと。

この4要件は供給と請負を区別するものですが、これを基礎として、労働者派遣法の規制を受ける労働者派遣と請負との区別し、派遣ではなく請負であると認められるための基準として示されたのが、本告示です。

ちなみに、労働者派遣と労働者供給の違いは次のとおりです。
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